就学時健診は何をする?発達が気になる子の準備と相談ポイント

就学時健診で学校の先生に迎えられる親子のイラスト 療育・発達の悩み

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「就学時健診のお知らせが届いたけれど、何をするの?」

「初めての場所や集団行動が苦手。うちの子は大丈夫かな」

小学校入学が近づくとうれしい反面、就学時健診に不安を感じる保護者の方も多いと思います。

就学時健診は、子どもを合格・不合格に分けるためのものではありません。入学前に健康状態を確認し、必要な治療や学校生活での配慮につなげるための健診です。

この記事では、一般的な検査内容や持ち物に加えて、発達が気になるお子さんが安心して受けるための準備と、学校へ伝えておきたいことをまとめます。

※実施時期・検査項目・持ち物は自治体によって異なります。必ずお住まいの自治体から届く案内をご確認ください。

就学時健診とは?いつ受けるの?

就学時健診(就学時健康診断)は、翌年4月に小学校などへ入学する子どもを対象に、市町村が行う健康診断です。

学校保健安全法に基づいて行われ、法律上は11月30日までに実施することになっています。実際には、秋ごろに指定された小学校などで行われる地域が多く、日程や会場は自治体から届く通知書で案内されます。

目的は、入学前に子どもの健康状態を把握し、病気などの疑いがあれば早めの受診につなげること。そして、学校生活で必要になりそうな支援を考えることです。

就学時健診では何をする?

内容は自治体によって異なりますが、一般的には次のような検査や面接があります。

  • 内科健診
  • 歯科健診
  • 視力検査
  • 眼科健診
  • 聴力検査や耳鼻科健診
  • 子どもとの簡単な面接
  • 必要に応じた教育相談
  • 自治体によっては簡単な発達・知的発達の確認

受付後、子どもたちが少人数のグループになり、先生の案内で各検査場所を回る学校もあります。保護者と離れて受ける場合もあれば、親子で回る場合もあります。

視力検査や面接がうまくできなかったとしても、それだけで就学先が決まるわけではありません。初めての場所で緊張した、説明の意味が分からなかった、周囲の音が気になったなど、普段の力を出せない理由はいろいろあります。

当日の持ち物と服装

自治体から届いた案内を最優先にしながら、一般的には次のものを準備します。

  • 就学時健康診断の通知書・健康診断票
  • 記入済みの問診票
  • 母子健康手帳
  • 筆記用具
  • 子どもと保護者の上履き
  • 外靴を入れる袋
  • ハンカチ、ティッシュ
  • 必要なお薬や眼鏡

内科健診で服を脱ぎ着することがあります。ボタンが多い服や脱ぎにくい服を避け、一人でも着替えやすい服装にすると安心です。

発達が気になる子のために、事前にできる5つの準備

1.当日の流れを短く伝える

見通しが立たないことが苦手なお子さんには、当日の予定を短い言葉や絵で伝えておきます。

「学校へ行く→受付をする→目や耳、歯を見てもらう→終わったら帰る」のように、4~5場面に分けると分かりやすくなります。

すべてを細かく説明すると、かえって不安が増す子もいます。お子さんが知りたい範囲に合わせて伝えましょう。

2.家で少しだけ練習する

遊びの中で、次のような体験をしておくと当日の戸惑いを減らせます。

  • 片目をやさしく隠して、マークの向きを答える
  • 小さな音が聞こえたら手を上げる
  • 口を開けて歯を見せる
  • 名前を聞かれたら答える
  • 上着を脱いで、たたんで、もう一度着る

完璧にできるようにする必要はありません。「こんなことをするかもしれない」と知っておくだけでも十分です。

3.配慮してほしいことを事前に相談する

次のような心配がある場合は、健診を行う学校や自治体の担当窓口へ事前に相談してみてください。

  • 大きな音や人混みが苦手
  • 長時間待つことが難しい
  • 保護者と離れると強く不安になる
  • 口の中や体に触れられることが苦手
  • 集団への指示が分かりにくい
  • 会話で答えることが難しい
  • 移動や着替えに手助けが必要

「苦手です」だけではなく、「静かな場所で待てると落ち着きます」「最初に実物を見せてもらうと取り組みやすいです」のように、うまくいきやすい方法も一緒に伝えると、具体的な配慮につながりやすくなります。

4.“子どもの取扱説明書”を1枚にまとめる

園や療育先で使っている支援方法があれば、A4用紙1枚程度にまとめておくと便利です。

  • 得意なこと・好きなこと
  • 苦手な場面
  • 落ち着きやすい声かけ
  • パニックになったときの対応
  • 使っている絵カードや補助具
  • 食物アレルギー、服薬、持病など

健診当日にすべてを渡す必要はありません。教育相談や学校との面談で、必要な部分を見せられるように準備しておきましょう。

5.安心できる物を用意する

待ち時間が長くなることもあります。使用してよいか確認したうえで、静かに待てる絵本、小さなおもちゃ、スケジュールカードなどを用意しておくと安心です。

音に敏感なお子さんは、イヤーマフが役立つ場合もあります。ただし、聴力検査などでは外す必要があります。受付で使うタイミングを確認してください。

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健診で「できないこと」があっても大丈夫

知らない先生、慣れない校舎、たくさんの人。普段はできることでも、就学時健診では難しくなることがあります。

答えられなかったり、途中で泣いたり、検査を嫌がったりしても、叱らなくて大丈夫です。

「今日は緊張したね」「ここまで来られたね」と、できたところを認めてあげてください。検査できなかった項目がある場合の対応は自治体によって異なるため、当日の担当者に確認しましょう。

また、簡単な面接や発達の確認は、ひとつの場面での様子です。診断を確定する検査ではありません。気になる結果があったときは、説明をよく聞き、必要に応じて専門機関へ相談します。

就学時健診と就学相談は同じもの?

就学時健診は、主に健康状態を確認するためのものです。一方、就学相談は、子どもに合った学びの場や必要な支援を、保護者・教育委員会・学校などで考えるための相談です。

発達が気になる場合や、通常の学級・通級による指導・特別支援学級・特別支援学校について迷っている場合は、健診の日を待たず、早めに自治体の教育委員会や就学相談窓口へ連絡して構いません。

文部科学省は、就学先を検討するときには本人・保護者の意見をできる限り尊重し、教育上必要な支援について合意形成を行うことを原則としています。学校見学や体験入学も、入学後の生活を具体的に考える助けになります。

健診後にしておきたいこと

健診が終わったら、次の3点を確認しておきましょう。

  1. 医療機関への受診を勧められた項目がないか
  2. 教育相談や学校との面談が必要か
  3. 入学までに学校へ伝えたい支援があるか

必要な治療は、可能な範囲で入学前に進めます。発達面や学校生活への不安がある場合は、園・療育先・相談支援事業所などにも相談し、これまで有効だった関わり方を整理しておくと、学校への引き継ぎがしやすくなります。

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よくある質問

指定された日に行けない場合は?

欠席時の対応は自治体によって異なります。別日・別会場で受けられる地域もあれば、個別の案内がある地域もあります。通知書に書かれた担当窓口へ、できるだけ早めに連絡してください。

私立小学校や転居の予定がある場合は?

手続きは自治体や進学先によって異なります。受診を自己判断で取りやめず、現在住んでいる自治体と進学予定校へ確認しましょう。

就学時健診で就学先が決まりますか?

健診の一場面だけで機械的に決まるものではありません。支援が必要な子どもの就学先は、保護者の意見、子どもの状態や教育的ニーズ、必要な支援、地域や学校の状況などを踏まえて検討されます。不安がある場合は、早めに就学相談を利用してください。

まとめ

就学時健診は、小学校生活を安心して始めるための準備のひとつです。

  • 自治体から届く案内で、日時・会場・持ち物を確認する
  • 子どもには当日の流れを短く伝える
  • 必要な配慮は、事前に学校や自治体へ相談する
  • できなかったことより、参加できたことを認める
  • 発達や就学先が気になるときは、健診を待たずに就学相談を利用する

一日で全部を決める必要はありません。お子さんが安心して学校生活を始められるように、気になることを一つずつ相談していきましょう。

参考にした公的情報

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