夏の朝、ベランダや庭で朝顔がぱっと開いているのを見ると、子どもからこんな質問が出ることがあります。
「朝顔は、どうして朝に咲くの?」
朝顔は、夏休みの観察でも出会いやすい身近な花です。咲いた時間、つぼみの様子、昼ごろの変化を一緒に見るだけでも、子どもの「なんで?」が広がります。
この記事では、同じテーマを幼児向け・低学年向け・高学年向けの3段階に分けて紹介します。家庭での読み聞かせ、家庭学習、療育や支援の場で使いやすいように、声かけと活動例も入れました。
朝顔は、なぜ朝に咲くの?
朝顔は、暗い夜の時間をすごしたあと、朝の明るさや気温の変化に合わせて花を開きます。
花は、いつでも好きな時間に開いているわけではありません。朝顔の中には「そろそろ咲く時間だよ」と準備するしくみがあり、夜のあいだにつぼみがふくらんで、朝に花びらが開きます。
昼になると日ざしが強くなり、気温も上がります。朝顔は朝の涼しい時間に咲き、昼ごろにはしぼんでいくことが多い花です。
幼児向け:まずは「朝に会えるお花」として楽しむ
やさしい説明
幼児さんには、むずかしいしくみよりも、見たままを一緒に言葉にすることが合います。
朝顔は、朝になると「おはよう」と咲くお花だよ。夜のあいだに準備して、朝にぱっと開くんだよ。
「どうして?」にすぐ長く答えなくても大丈夫です。朝に見つけた喜びを、親子で共有することが学びの入口になります。
親子の会話例
- 「朝顔、咲いていたね」
- 「昨日はつぼみだったね」
- 「何色のお花かな?」
- 「朝に会えてうれしいね」
遊びの例:咲いたよシール
カレンダーや紙に、朝顔が咲いた日にシールを貼ります。文字を書くのがまだ難しい子も、貼るだけなら参加しやすくなります。
色の違いに気づける子には、「今日はむらさき」「今日は青」のように、色シールを変えても楽しいです。
低学年向け:つぼみから花まで観察してみよう
短く説明するなら
低学年の子には、朝顔の変化を「時間」とつなげて伝えるとわかりやすくなります。
朝顔は、日が沈んで暗くなってから時間を数えるように、つぼみの中で咲く準備をします。夏には、その時間がちょうど朝ごろになるため、早朝に花が開きます。
ここで大切なのは、正しい言葉を暗記することではありません。「夜はつぼみ」「朝は咲く」「昼はしぼむ」という変化を、実際に見て気づくことです。
やってみよう:朝顔の3回観察
同じ朝顔を、できる範囲で3回見てみます。
- 夜または夕方:つぼみはどんな形?
- 朝:花は開いている?何色?
- 昼ごろ:花はどう変わった?
毎回くわしく書かなくても大丈夫です。丸をつける、色をぬる、写真を撮るだけでも観察になります。
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朝顔の観察をきっかけに、季節の花や身近な自然を親子で広げたいときは、図鑑や科学のお話の本を近くに置いておくと、子どもの「なんで?」を受け止めやすくなります。
高学年向け:花にも「咲くタイミング」がある
朝顔は光と時間の変化を手がかりにする
高学年の子には、朝顔が「朝だからなんとなく咲く」のではなく、光や時間の変化を手がかりにしていることを伝えられます。
朝顔は、夜の暗い時間を受け取ったあと、花を開く準備を進めます。朝になるころには、つぼみの中で花びらが開きやすい状態になっています。
植物には、光、暗さ、気温、体の中のリズムに合わせて動くしくみがあります。朝顔の開花も、そのようなしくみの一つです。
どうして昼にはしぼむの?
朝顔の花は、朝の涼しい時間に開きます。昼に向かって日ざしが強くなり、気温が上がると、花びらの水分が失われやすくなります。
そのため、昼ごろにはしぼんで見えることが多くなります。花が弱いからではなく、朝顔という花のくらし方です。
考えてみよう
- 朝顔は、何時ごろに開いていた?
- 晴れの日とくもりの日で、咲き方は違う?
- つぼみは、開く前日にどんな形をしている?
- 咲いた花としぼんだ花は、どこが違う?
高学年の子には、時間を決めて写真を撮り、あとで見比べる活動もおすすめです。「予想する」「観察する」「結果を見る」という流れが、理科の考え方につながります。
家庭学習や支援の場で使うときの工夫
朝が苦手な子には、写真で見せる
朝の時間に観察するのが難しい子もいます。起きる準備、登校準備、気持ちの切り替えで忙しい日もありますよね。
その場合は、大人が写真を撮っておき、落ち着いた時間に一緒に見ても大丈夫です。「朝に咲いたよ」と写真で伝えるだけでも、変化を知るきっかけになります。
言葉が出にくい子には、選べる形にする
「どうだった?」と聞かれると答えにくい子には、選択肢を少なくします。
- 咲いている・つぼみ・しぼんだ
- 青・むらさき・ピンク
- 大きい・小さい
指さし、シール、写真カードでも参加できます。言葉で説明できなくても、見て選べたら立派な観察です。
観察は短く終わっていい
観察を長く続ける必要はありません。
- 今日は1つ見る
- 写真を1枚だけ撮る
- 色を1つぬる
短く終わると、次の日も取り組みやすくなります。
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まとめ
- 朝顔は、夜のあいだに咲く準備をして、朝に花を開きます。
- 幼児さんは、「朝に会えるお花」として親子の会話を楽しみます。
- 低学年は、つぼみ・朝の花・昼の変化を見比べる観察ができます。
- 高学年は、暗くなってからの時間、気温、植物の体内時計のようなリズムとつなげて考えられます。
- 支援の場では、写真、シール、選択カードを使うと参加しやすくなります。
朝顔は、夏の朝に出会える身近な「なんで?」です。
毎日きちんと観察しようとがんばりすぎなくても大丈夫です。1つ咲いた花を一緒に見て、「今日は咲いていたね」と話す時間が、子どもの発見につながります。
参考:新潟大学「アサガオの生理学」(開花時刻と暗期・温度・生物時計について)


