夏の夜、花火が上がると、空に赤、青、緑、黄色の光が広がります。
子どもが花火を見ながら、こんなふうに聞くことがあります。
「どうして花火は、いろんな色になるの?」
花火の色には、火と光の小さな科学があります。夏祭りや花火大会の前後に、親子で話しやすい身近な雑学です。
この記事では、同じテーマを幼児向け・低学年向け・高学年向けの3段階に分けて紹介します。読み聞かせ、家庭学習、療育や支援の場で使いやすいように、声かけと活動例も入れました。
花火は、なぜいろいろな色に見えるの?
花火の中には、火薬だけでなく、色を出すための材料が入っています。
その材料が強い熱で燃えると、赤、青、緑、黄色などの光が出ます。どんな材料を使うかによって、見える色が変わります。
つまり、花火の色は「空に色をぬっている」のではありません。花火の中の材料が燃えて、それぞれ違う色の光を出しているのです。
花火師さんは、色を出す材料、火薬の量、花火玉の形を考えて、夜空にきれいな模様を作っています。
幼児向け:まずは「色を見つける」を楽しむ
親子の会話は、見えた色をそのまま言葉に
幼児さんには、材料や火薬の説明を長くするより、見えた色を一緒に楽しむ時間が合います。
花火の写真や動画を見ながら、こんなふうに話してみます。
- 「赤い花火が見えたね」
- 「今度は青だね」
- 「まるい形になったね」
- 「キラキラして、すぐ消えたね」
花火大会の会場に行かなくても大丈夫です。写真、動画、絵本、シール遊びでも、夏の行事として楽しめます。
遊びの例:まるシール花火
黒や紺の紙に、丸いシールを貼って花火を作ります。
- 好きな色のシールを選ぶ
- 紙の真ん中に1枚貼る
- まわりにシールを増やす
- 「赤が多いね」「黄色もあるね」と話す
- できた花火を壁や机に飾る
手先の細かい動きが苦手な子は、大きめのシールにすると貼りやすくなります。色を選ぶだけでも、十分に参加できます。
低学年向け:短く説明して、色メモをつけよう
子どもに伝えるなら、このくらい
低学年の子には、理由を短くまとめると入りやすくなります。
花火の中には、色を出す材料が入っています。その材料が燃えると、赤や青や緑など、違う色の光が出ます。
花火の色は、絵の具でぬっている色ではありません。燃えるときに出る光の色です。
やってみよう:花火の色メモ
花火を見たあと、短いメモを残します。会場で書かなくても、家に帰ってからで大丈夫です。
- 見えた色:赤、青、緑、黄色、白
- 形:まる、線、しだれ、キラキラ
- 音:大きい、小さい、びっくりした
- 好きだった花火:1つ選ぶ
- 次に見たい色:1つ選ぶ
文字を書くのが苦手な子は、丸をつけるだけで大丈夫です。色鉛筆で丸を描いたり、シールを貼ったりしても記録になります。
PR この記事には広告を含みます。
季節の行事を親子で調べたいときは、図鑑があると会話を広げやすくなります。花火の音がつらい子は、無理に会場へ近づかず、離れた場所で見る、短時間にする、耳を守る道具を使うなど、安心できる形を選んでくださいね。
高学年向け:少し詳しく、火と光のしくみを考える
色を出す成分が、光を出している
花火の色は、花火の中に入っている成分の違いで変わります。
強い熱で成分が燃えると、光が出ます。成分によって出しやすい光の色が違うため、赤っぽく見えたり、緑っぽく見えたりします。
たとえば、赤、緑、黄色、青などの色を出すために、それぞれ違う成分が使われます。花火師さんは、その組み合わせを考えて、夜空に色の重なりを作ります。
花火玉の中には「星」と呼ばれる粒がある
打ち上げ花火の中には、「星」と呼ばれる小さな粒が入っています。
花火玉が空で開くと、その星が広がりながら燃えます。星の中の成分が燃えることで、点や線のような光になり、丸い花、しだれ柳、キラキラした模様に見えます。
同じ赤い花火でも、星の並べ方や燃え方が違うと、見える形が変わります。色だけでなく、形にも作り手の工夫があります。
考えてみよう
- 同じ色の花火でも、形はどんなふうに違う?
- 赤と緑が同時に見える花火は、どんな順番で広がる?
- 明るく見える色と、見つけにくい色はある?
- 音が聞こえるタイミングは、光が見えた瞬間と同じ?
高学年の子には、「きれいだったね」で終わらせず、色、形、音、時間差を分けて観察する活動もおすすめです。
家庭学習や支援の場で使うときの工夫
音や人混みが苦手な子には、見方を選ぶ
花火は、光だけでなく大きな音、人混み、暗さ、帰り道の混雑もあります。楽しそうな行事でも、子どもによっては負担が大きくなることがあります。
- 会場から少し離れた場所で見る
- 最初の10分だけ見る
- 動画や写真で見る
- 耳を守る道具を使う
- 終わりの時間を先に伝える
花火大会に行けたかどうかより、「安心して夏の行事に触れられたか」を大切にします。
観察メモは、選べる形にする
花火の観察メモは、長い文章にしなくても大丈夫です。
- 好きな色に丸をつける
- 見えた形を指さす
- 音の大きさを3段階で選ぶ
- 「見た」「聞いた」「びっくりした」をシールで記録する
- 次はどう見ると安心かを1つ決める
言葉で説明するのが難しい子も、選ぶ形なら参加しやすくなります。家庭学習や支援の場では、感じ方を否定せず、次の準備につなげます。
安全面は必ず大人が管理する
花火はきれいですが、火を使うものです。家庭で手持ち花火をするときも、子どもだけで扱わず、大人が準備と片づけをします。
- 水を入れたバケツを用意する
- 燃えやすいものの近くでしない
- 花火を人に向けない
- 終わった花火は水につける
- 風が強い日は無理にしない
この記事の活動は、色を見る、写真で話す、シールで表すなど、安全にできる形を中心にしています。
関連して読める記事
まとめ
- 花火の中には、色を出すための材料が入っています。
- その材料が強い熱で燃えると、赤、青、緑、黄色などの光が出ます。
- 使う材料が違うので、花火はいろいろな色に見えます。
- 幼児さんは、色を見つける会話やシール遊びから楽しめます。
- 低学年は、見えた色や形を短くメモできます。
- 高学年は、成分、光、花火玉の中の星まで考えられます。
- 音や人混みが苦手な子は、離れた場所、短時間、動画や写真でも参加できます。
花火の色は、夏の夜に見える身近な科学です。
会場で見る日も、家で写真を見る日も、「赤が見えたね」「次は何色かな」と話すだけで、子どもの「なんで?」は広がります。無理のない形で、夏の行事を楽しんでくださいね。


