気持ちの切り替えが苦手なお子さんへの関わり方〜活動の終わりをスムーズにする見通しと声かけの工夫〜

療育・発達の悩み

「もうおしまいね」と声をかけたとたん、泣いて怒ってその場から動かなくなる。
毎日のようにそんな場面があって、声をかけるたびにドキドキしてしまう。

そんなふうに感じていませんか?

発達がゆっくりなお子さんや、こだわりが強いお子さんにとって、「今やっていること」から気持ちを切り替えることは、大人が思うよりずっと大変なことです。

「わがままなのかな」「もっとしっかり言い聞かせないといけないのかな」と感じることもあるかもしれません。
でも、切り替えの難しさは、その子の特性によるものです。やる気がないわけでも、親のせいでもありません。

なぜ切り替えが難しいのか

「終わり」が急にやってくる

「ちょっと待ってね」「あと少しで終わりね」と言われても、「ちょっと」や「あと少し」がどのくらいかは、子どもには伝わっていないことがあります。

準備ができていないまま活動を止められると、気持ちが追いつかずパニックになってしまいます。

次に何があるかわからない

今楽しいことをやめた後に、何が待っているかわからない。
その不安が「やめたくない」という気持ちをより強くすることがあります。

今がとても楽しい

集中しているとき、子どもの頭の中は「今」でいっぱいです。
楽しければ楽しいほど、中断は苦しいことになります。

家庭でできる3つの工夫

1. 「終わりが来ること」を前もって伝える

活動が終わる少し前に、声をかけてあげてください。

「あと5分で終わりにしようね」
「タイマーが鳴ったらおしまいにしようね」

キッチンタイマーや砂時計を使うと、「終わり」が目で見えるのでさらに効果的です。
子どもと一緒に「あと少しだね」と確認することも、気持ちの準備につながります。

2. 「次は何をするか」をセットで伝える

「もうやめて」だけだと、次が見えなくて不安になります。
次の活動をセットで伝えると、気持ちが動きやすくなります。

「遊びが終わったら、好きなごはん食べようね」
「お風呂入ったら、一緒に絵本読もうか」

次に楽しいことがある、と見通しが持てると、切り替えがしやすくなります。

3. できたときに言葉にして伝える

切り替えができたとき、それをそのままにしないでください。

「タイマーが鳴ったら止められたね」
「自分でやめられたね、すごい」

短い言葉でいいです。その積み重ねが、子どもの「自分はできる」という自信になっていきます。

うまくいかなかったときは

工夫をしていても、泣いたり怒ったりする日はあります。それでも大丈夫です。

そんなときは、まず落ち着くのを待ってあげてください。
気持ちが高ぶっているときに「なんでやめられないの!」と言っても、子どもには届きません。

落ち着いたタイミングで、

「もっと遊びたかったよね」
「つらかったね」

と、気持ちを代わりに言葉にしてあげてください。
「自分の気持ちをわかってもらえた」という経験が、次の切り替えをすこし楽にしてくれます。

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まとめ

切り替えの難しさは、子どもの意地悪でも、親のせいでもありません。

「終わりが来ること」を前もって伝える。
「次に何があるか」をいっしょに見せる。
できたときに言葉にする。

この3つを少しずつ試してみてください。

毎日完璧にできなくて大丈夫です。
今日1回だけ試してみるところから始めましょう。

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