担任の先生との上手な連携のはじめ方〜発達凸凹っ子を持つ親が新学期に伝えたいこと〜

新学期が始まって少し経ちましたね。発達がゆっくりなお子さんや特性のあるお子さんをお持ちの保護者の方にとって、担任の先生が変わる4月は「今年の先生とうまくやっていけるかな」と不安になる時期ではないでしょうか。お子さんが安心して学校生活を送るためには、担任の先生との連携がとても大切と言われています。今回は、新学期のこの時期に家庭から先生に伝えておきたいことと、無理なく続けられる連携の工夫についてお伝えします。

まずは「サポートブック」でお子さんのことを伝えましょう

新しい担任の先生は、前年度の引き継ぎ資料を読んでいることが多いようですが、文字情報だけでは伝わりきらないお子さんの姿があります。そこで役立つのが「サポートブック(支援シート)」です。A4用紙1〜2枚程度にお子さんのプロフィールをまとめて、年度はじめの面談や連絡帳でお渡しするとスムーズです。

サポートブックに書く内容の例として、以下のような項目が挙げられます。

  • 得意なこと・好きなこと(本人の自信になる話題)
  • 苦手なこと・困りやすい場面(音、集団活動、予定変更など)
  • 落ち着く方法(クールダウンのコツ)
  • 家庭での関わり方のポイント(効果的な声かけの例)
  • 医療・療育情報(通っている機関や服薬があれば)

「困りごと」だけでなく「こうすると伝わりやすい」というプラスの情報もセットで書くと、先生がすぐに実践できる手がかりになりやすいようです。

連絡帳は「短く・具体的に・感謝を添えて」

連絡帳は、担任の先生との毎日のコミュニケーションツールです。ただ、先生も多くの子どもたちを見ていらっしゃるので、長文が続くと負担になってしまうこともあります。以下のコツを意識すると、お互いにとって続けやすい連絡帳になると言われています。

  • 伝えたいことは3行以内にまとめる
  • 「昨夜あまり眠れず機嫌が不安定です」など当日の状態を簡潔に共有する
  • 気になることは「〜でしょうか?」と相談の形で書く
  • 先生の対応に気づいたら「先日はありがとうございました」と感謝の一言を添える

小さなやりとりの積み重ねが、先生との信頼関係を少しずつ育てていくようです。

個別の教育支援計画を一緒に作っていく姿勢で

支援学級や通級指導を利用しているお子さんの場合、「個別の教育支援計画」や「個別の指導計画」が作成されることが多いようです。これは先生が一方的に作るものではなく、保護者と先生が一緒に話し合って作っていくものとされています。

家庭での様子や、本人が「できるようになりたい」と思っていること、保護者が今年度大切にしたいことなどを事前にメモしておくと、面談で伝えやすくなります。完璧な目標を立てる必要はなく、「まずはここから」という小さな一歩を共有することが、先生との協力関係のスタートになるようです。

困りごとが出てきたときの相談の仕方

学期が進むと、「お友達とのトラブル」「宿題が進まない」「行き渋り」など、家庭で気になることが出てくるかもしれません。そんなときは、先生に相談のアポイントを取ることをおすすめします。電話や連絡帳で「◯◯のことで10分ほどお話しする時間をいただけますか」と伝えると、先生も心の準備ができやすいようです。

相談のときは「責める」より「一緒に考える」姿勢を心がけると、建設的な話し合いにつながりやすいと言われています。「家ではこう見えているのですが、学校ではいかがでしょうか?」と、まず様子を聞く問いかけから始めるのも一つの方法です。

まとめ〜先生も保護者も「お子さんのチーム」の一員〜

担任の先生との連携は、1年かけてゆっくり育てていくものです。最初から完璧を目指さず、サポートブック・連絡帳・面談という3つの場面を大切にしながら、小さなコミュニケーションを積み重ねていきましょう。先生も保護者も、お子さんの成長を支える同じチームの一員です。今年1年が、お子さんにとっても、おうちの方にとっても、安心できる学校生活になりますように。

サポートブックのテンプレート(記入用・空欄版)

まずは下記の空欄テンプレートをご覧ください。よくある項目はチェックボックスで選べるようにしています。当てはまる項目に☑を入れるだけでも、お子さんの特性が先生に伝わりやすくなると言われています。A4用紙1枚で印刷してお使いください。

基本情報
なまえ
年齢・学年
診断名
記入日
記入者
項目チェック / 自由記述
得意・好きなこと(自由にお書きください)
苦手・困りやすいこと☐ 大きな音 ☐ 光のまぶしさ ☐ 急な予定変更 ☐ ざわざわした場所
☐ 特定の触感 ☐ 集団での一斉指示 ☐ 初めての場所・人
☐ その他:
落ち着く方法☐ 静かな場所でひとり時間 ☐ 次の予定を紙で見せる ☐ お気に入りのもの
☐ 深呼吸・数を数える ☐ 抱きしめる/背中をさする
☐ その他:
効果的な声かけ☐ 短く具体的に指示 ☐ 先に見通しを伝える ☐ 選択肢で聞く
☐ 絵カードで伝える ☐ できたら具体的にほめる
☐ その他:
配慮してほしいこと☐ イヤーマフ使用許可 ☐ 予定変更は早めに告知 ☐ 個別指示をお願い
☐ クールダウンできる場所 ☐ 視覚支援(スケジュール表など) ☐ パニック時は叱らず誘導
☐ その他:
医療・療育・連絡先かかりつけ:
療育:
緊急連絡先:

次に、実際にどのように書けばよいかイメージしやすいよう、記入例もご紹介します。

サポートブックのテンプレート(記入例)

先ほどご紹介したサポートブックの形式を、そのままお使いいただけるテンプレートにしました。下記はあくまで記入例です。お子さんに合わせて内容を書き換えて、A4用紙1枚に印刷してお使いください。年度はじめの面談や、新しい支援者の方にお子さんのことを伝えるときに役立つと言われています。

サポートブック(基本情報)
なまえ山田 はると
年齢・学年8歳 / 小学2年 さくら組
診断名自閉スペクトラム症
記入日2026年4月20日
記入者母(山田 さくら)
項目記入例
得意・好きなこと・電車や地図が大好きで、時刻表を覚えるのが得意です
・絵を描くこと、特に細かい部分の描き込みを楽しみます
・一度覚えたことをよく記憶しており、知識を披露するのが嬉しいようです
苦手・困りやすいこと・大きな音(運動会のピストル、避難訓練のサイレン)が苦手です
・急な予定変更でパニックになりやすい傾向があります
・集団で一斉に行動する場面で指示が入りにくいことがあります
落ち着く方法・静かな場所で5〜10分ひとりの時間を取ると落ち着けます
・「次に何をするか」を紙に書いて見せると安心しやすいです
・お気に入りのハンカチを握ると気持ちを切り替えやすいようです
効果的な声かけ・短く具体的に「◯時になったら△△をしようね」と伝えると伝わります
・先に見通しを示すと安心して行動できることが多いです
・できたことを「◯◯できたね」と具体的にほめると自信につながります
配慮してほしいこと・イヤーマフの使用を許可していただけると助かります
・予定変更がわかった時点で早めに本人に伝えていただけると安心です
・パニック時は叱らず、クールダウンスペースへ誘導をお願いします
医療・療育・連絡先・かかりつけ:◯◯こども発達クリニック(月1回)
・療育:△△放課後等デイサービス(火・木)
・緊急連絡先:母 090-XXXX-XXXX / 父 080-XXXX-XXXX

※ 上記はあくまで記入例です。お子さんの年齢・特性・ご家庭の状況に合わせて自由に書き換えてお使いください。A4用紙1枚に収まる分量でまとめると、先生にも渡しやすいようです。

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